令和3年介護報酬改定 通所リハビリの視点
令和3年度の介護報酬改定では、厚生労働省の本気度が際立っていると感じています。
老健リハビリ関係については、特に自立支援と重度化防止に焦点を当てた対応が必要になると考えます。
■自立支援・重度化防止に向けた更なる質の高い取組を促す観点から、訪リハ・通リハのリハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)を廃止し、基本報酬の算定要件とする。VISITへデータを提出しフィードバックを受けPDCAサイクルを推進することを評価する取組を老健施設等に拡充する。
ポイントをまとめると、
- リハビリテーションマネジメントⅠが本体報酬に包括化される
- これまでのリハマネⅡとⅢを中心に、データ提出(LIFE)の上位加算が新設
- 従来の入浴加算が減算され、自宅入浴を促す上位加算が新設
- 生活行為向上加算が算定しやすく見直される
- 要支援者の長期利用(12か月以上)が減算される
- すべての加算がデータ提出(LIFE)と紐づく仕組み
科学的介護として、本格的にデータを集積し、フィードバック活用を狙う「LIFE」の仕組み。
今回は、しっかりと利用者評価を行い、データを入力するプロセスに焦点が当たっていますが、次は結果をいかに出すのかが求められます。
重度化予防としての排泄支援や褥瘡予防支援にはアウトカム評価が導入されており、リハビリ関連でのアウトカムも想定内にしなければなりませんね。
リハマネⅠが包括されることで、これからのリハビリ運営に悩むリハビリ職が多いと思います。当施設でも大半がリハマネⅠ、15%程度がリハマネⅢでした。
いかに上位加算となるリハマネAとBを算定するか?という議論も大切ですが、地域で当施設がどのような役割をはたしていきたいのか?を本気で議論し設定しなければならない時期だと思います。
そのうえで、リハビリ職の働き方や加算算定のしくみづくりをしないと、次の改定には対応できないだろうと、これまで以上に緊張感を感じています。
全職員がLIFEの意味を理解し、活用できるようになることが、令和3年度の目標になりそうです。
セラピストは個別リハビリによらずマネジメントを主力とし、通所リハという仕組み全体を活用して生活能力を向上していく方法とは?
頭フル回転で、この命題にとりくんでいきます!
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